2012/07/28

第13回学術大会


会期: 2012年10月6日,7日
会場; 京都文教大学 (近鉄京都線向島駅)
     〒611-0041 京都府宇治市槇島町千足80
    会場へのアクセス http://www.kbu.ac.jp/kbu/access/index.html
※ 学会初日の土曜日は、短期大学の推薦入試と重なりますので、受験生とそのご父兄が多数来校されます。したがいまして、校内の混乱を防ぐためもあり、当日は公共交通機関でお越しください。ただし、土曜日はスクールバスがありますので、受験生を優先の上、ご利用いただければと思います。また、大会会場は初日午前のみ光暁館でおこなわれ、あとは普照館となります。他の建物は入試で使いますので、そちらには入らないようにお願いします。

大会テーマ: 
「宗教、心理学、そして一人称の科学へ:トランスパーソナル体験の探求方法を巡って」
大会会場へのアクセス


2012/07/27

開催にあたって

第13回学術大会:
「宗教、心理学、そして一人称の科学へ:トランスパーソナル体験の探求方法を巡って」
開催にあたって
濱野清志
京都文教大学臨床心理学部教授
学術大会事務局長
 トランスパーソナル心理学の祖、ウィリアム・ジェームスが示したように、トランスパーソナルな体験の探求には、個人の信念に基づく宗教でもなく、自然科学に範をおく心理学でもない、新たな方法論が必要とされています。認知科学と仏教の対話で近年注目されている「一人称の科学」はそうしたトランスパーソナル体験探求のための新たな方法論と位置づけられるでしょう。今年の学術大会では、Somatics研究の第一人者であり、ユージン・ジェンドリン博士とともに「一人称科学の提唱(Proposal for an International Group for a First Person Science)」で一人称の科学の必要性を呼びかけたドン・ハンロン・ジョンソン博士による基調講演を出発点に、トランスパーソナル体験の探求方法のあり方を探っていきます。

さて、ジェンドリン博士、ジョンソン博士の両氏が「一人称科学の提唱」へと共同の呼びかけを行ったその背景は、ともに身体を個々人のかけがえのない個別の体験の生まれる源泉とみなしたからにほかなりません。この身体に生じる体験のかけがえのなさは、体験を生む基盤となる身体そのものの物理的メカニズムの探求からはみえてきません。

トランスパーソナルな体験は語り合うことのできるものではありますが、それらの体験を位置づける客観的な地図は提供しづらい。むしろ、そういう地図を探そうとする努力が、かえってトランスパーソナルな体験の最も大切な部分を削ぎ落として疑似科学化してしまい、議論を見えにくくしてきたのではないでしょうか。トランスパーソナルな体験は、まさにトランスパーソナルということばの指し示すとおり、一個人内で完結した体験ではなく、ひとりの人間が生きてきた歴史としての時間と暮らしてきた場所としての空間的つながりの中ではじめて意味をもつ、一回性の体験です。

それは、身体としての自分自身を含めた環境世界を自分の生きる場所として主体的に生きる個人の体験として捉えられなければなりません。そして、そのように体験を捉えたとたん、その主体的な一手が、自身の進みゆく道の新たな環境要因としてつけ加わり、はたらきはじめます。そのとき、一人称の科学の視点は、今、ここに展開しているできごとに付きしたがいつつ、そこで得られた経験を主体として受けとめ、次の一歩をすすめる重要な情報源とする、その循環的、螺旋的な人生の展開を事実に即して捉えようとしはじめます。

このように見ていきますと、もはやトランスパーソナルな体験は日常の体験と隔絶した特殊な体験ではなく、日常世界と地続きの、延長線上にあるということも理解できると思います。あらゆる体験を一人称の科学の視点から見直すことによって、そこに潜在するトランスパーソナルな体験を浮かび上がらせることができる、あるいは逆に、あらゆる体験の背景にトランスパーソナルな体験がある、ということもできるでしょう。

今大会において、一人称の科学という視点を軸に、トランスパーソナル体験を大いに語り合い、その意義を確かめ合う場となることを願ってやみません。多くの方が大会に参加されることを願って、ご挨拶にかえさせていただきます。

2012/07/26

大会スケジュール

10月6日(土)

午前9時             受付開始   (光暁館4階最勝殿)

午前9時30分-11時30分 大会企画「惑星総幸福と一人称の科学 発題と実践」
                                            発題者: 永澤哲先生(京都文教大学准教授・チベット仏教) 
                                          (会場:光暁館4階最勝殿)
 チベットの瞑想法を体験しますので、緩やかな動きやすい格好でご参加ください。

午前11時30分ー午後12時30分 理事会・若手研究者の集まり

  理事会(会場:普照館3階 F304)
  若手研究者の集まり(会場:普照館3階 F305)

午後1時ー4時  基調講演,シンポジウム(会場: 普照館3階F303)
  第一部 基調講演: 「一人称の科学と身体」 
  講演者: Don Hanlon Johnson 博士 (California Institute of Integral Studies Professor)

  第二部 シンポジスト: 池見陽先生(関西大学・臨床心理学)
                                     三村尚彦先生(関西大学・現象学)
                                     永澤 哲先生 (京都文教大学・チベット仏教学) 
                       司会:    濱野清志先生(京都文教大学・臨床心理学)

午後4時30分ー5時30分 総会 (会場: 普照館3階F303)

午後6時ー8時  懇親会 (会場:恵光館1階)

.....................................
10月7日(日) 
午前9時ー午後12時 研究発表・ポスターセッション (会場: 普照館3階F303)

午後1時ー午後5時 ワークショップ  「身体とスピリチュアリティ」 
    講師: Don Hanlon Johnson     (会場:月照館の半地下階リトミック室)

基調講演・シンポジウム 「一人称の科学と身体」

このシンポジウムでは、これまでトランスパーソナル心理学の弱点とされてきた研究方法のあり方について、近年ダライ・ラマと認知科学者の対話などで注目を集める一人称の方法論を軸に検討していく。最初に、ユージン・ジェンドリンとともに、「Proposal for an International Group for a First Person Science」 を協同提案したドン・ジョンソン博士が基調講演を行う。講演では、身体の気づきを深めることと現象学的還元の関係など一人称のアプローチにおける課題を現象学がどのように扱うかについて示したうえで、二人称の科学のあり方をフランスのClaire Petitmanginの現象学的方法に言及しながら整理する。そのうえで、こうした一人称と二人称の探究について、瞑想と身心変容技法、痛みや老化などの不調和な体験、心理療法の効果という三つの視点から具体的な事例をあげて検討していく。

続くシンポジウムでは、基調講演を踏まえ、臨床心理学、哲学、宗教人類学の分野で身体に注目する三人の専門家を交えて自由な討議を進めていく。


基調講演者: ドン・ハンロン・ジョンソン博士

                  (California Institute of Integral Studies 教授)

14年間イエズス会の修道士として過ごしエール大学で哲学(現象学)の博士号を取得。その後、アイダ・ロルフにロルフィングを学び施術者として活躍。以後40年以上にわたりボディワークの教育・研究に従事。1983年California Institute of Integral Studiesに世界初のSomaticsプログラムを設立。欧米のソマティクス研究の第一人者として、西洋における一人称のからだの探求の文化的・社会的位置づけに尽力してきた。著書に「Body, Spirit and Democracy」、「Body: Recovering Our Sensual Wisdom」等。編書にSomaticsの基本文献を集めた「Bone, Breath, And Gestures」、「The Meaning of Life in the 21st Century」(日本語版は永見勇・島薗進監修「スピリチュアリティといのちの未来―危機の時代における科学と宗教 」人文書院)、論文にIntegral Review 誌に寄稿した「Transformative Body Practices and Social Change: The Intersection between Spirituality and Activism」等多数。http://www.donhanlonjohnson.com/
シンポジスト:
シカゴ大学でユージン・ジェンドリンに学ぶ。日本におけるフォーカシング指向心理療法の第一人者。著書に「僕のフォーカシング=カウンセリング:ひとときの生を言い表す」(創元社)「こころのメッセージを聴く」(講談社現代新書)等

フッサール現象学における身体を専門テーマとし、近年はジェンドリンの体験過程理論と現象学の関係について精力的に研究活動を展開している。ヴァルデンフェルス著『講義・身体の現象学-身体という自己』の翻訳に携わる。

宗教人類学、哲学、チベット仏教を専門とし、人間の意識、生命、神経系に孕まれている膨大な可能性をひらくことが研究テーマ。主な著書に「瞑想する脳科学」(講談社選書メチエ)「野生の哲学」(筑摩書房)、訳書にナムカイ・ノルブ「夢の修行」(法蔵館)等。



2012/07/25

参加申込み方法



下記のいずれかの方法で以下の参加申込み情報をお送りください。
パソコン用フォームURL   http://ws.formzu.net/fgen/S81934864/
携帯電話用フォームURL  http://ws.formzu.net/mfgen/S81934864/


ウエブ入力: 下記の項目をご記入のうえ,メールで下記のアドレスにお送りください。

E-mail: jatp.13th@east-westdialogue.org 
(件名に「JATP第13回学術大会申込」とご記入ください)
FAX:  

JATP第13回学術大会 参加申込み
フリガナ
氏名:
所属:
住所:〒  
E-mail:
電話:
会員種別:( )学術会員・( )一般会員・( )学生会員
( )非会員 ・( )非会員学生
懇親会: ( )出席 ・ ( )欠席
ワークショップ: ( )    ( )  

2012/07/24

参加費

参加費等は9月28日までに下記の口座にお振り込みください。
(第13回大会参加費専用の口座番号です。入会金・年会費の振り込み口座は番号が異なりますので、お気をつけください。入会希望の方は、一番下の入会案内のページに移動ください。)  
【振込先】

○ゆうちょ銀行からお振り込みされる場合

■口座記号 14100

■口座番号 32619731

■口座名義 ニホントランスパーソナルシンリガクセイシンイガクカイ

○ゆうちょ銀行以外からお振り込みされる場合

■銀行名 ゆうちょ銀行

■金融機関コード 9900

■店番 418

■預金種目 普通

■店名 四一八 店(ヨンイチハチ店)

■口座番号 3261973

■口座名義   ニホントランスパ−ソナルシンリガクセイシンイガクカイ

(日本トランスパーソナル心理学精神医学会)

[学術大会参加費]

学術・一般会員 3000円  (当日4000円)
学生会員     1500円  (当日2000円)
非会員       4000円 (当日5000円)
非会員学生    2000円 (当日2500円)

[懇親会]

学術会員・一般会員・非会員 4000円 
学生会員            3000円

[ワークショップ]  (定員50名) 

学術・一般会員  7000円 (当日 8000円)
非会員         8000円(当日10000円)
学生          5000円 (当日6000円)

[抄録集]       1000円 (当日販売)

日本トランスパーソナル心理学/精神医学会 入会案内

2012/07/23

研究発表申込

研究発表者の資格

・発表者は平成24年度(2012年度)までの会費を完納し、大会参加費を所定の期日までに納入している学術会員、学生会員です。

・一般会員は共同発表者となることができます。

・非会員の共同発表者は、入会するか、または大会参加費を前納で支払う必要があります。その場合、学術会員連名者が非会員連名者の大会参加費を一緒に振り込んでください。

[演題申し込]

一般演題には、トランスパーソナル心理学/精神医学会に関連した演題、大会テーマに関連した演題を募集します。発表は口頭発表かポスター発表となります。メールにて、演題名、発表者名、所属、連絡先を大会事務局まで平成24(2012)年8月31日までにご連絡ください。同時に作成要領を下記リンクからダウンロードし、それに従って抄録原稿(A4見開き2枚)を作成し、平成24(2012)年9月15日(必着)までに大会実行委員会宛にメールに添付してお送りください。

日本トランスパーソナル心理学/精神医学会第13回学術大会抄録作成要領

メールアドレス: jatp.13th@east-westdialogue.org

なお、発表の採択および発表セッション時間については、大会事務局にご一任ください。